甲骨文字データベース

概要

ここではデジタルデータ化した甲骨文字の検索ができます。
現在は一部の拓本集(後述)だけですが、将来的にはすべての拓本から検索できるようにする予定です。
制作者:落合淳思(自己紹介

検索結果はMicrosoft Word(C)などでも使用できます。学術利用や個人的に使用する場合には、制限は設けません。
商業的に使用する場合には事前にご連絡ください。また、その他お気づきの点があればお知らせください。
メールアドレス lt.ritsumei.ac.jp

なお、動作確認はWindows10、Google Chrome および Internet Explorer でおこなっています。
それ以外での環境では不具合が生じるかもしれません。

すでに甲骨文字全文検索データベースの利用方法をご存じの方は、下のボタンをクリックしてください。


拙著『漢字字形史字典【教育漢字対応版】』使用のフォント配布
『漢字字形史字典【教育漢字対応版】』(東方書店、2022年)で作製・使用したフォントについて、無償公開します。
ただし、著作権は放棄していませんので、商業利用や改変して使用する場合には、前記メールアドレスにご一報ください。
フォントファイルと字形一覧のダウンロード

データベースを使う前に

甲骨文字データベースを使用するには、フォントのダウンロード・インストールが必要です。
一般的に、WindowsであればFontsフォルダ(Cドライブ→windows→Fonts)にフォントデータ(ttfファイル)を貼り付ければ
使用できます。また、フォントはデータベースに対応して数ヶ月に一回更新します。

フォントのダウンロード 最新版 2023.03.

データベースの使い方

データベースのページを開くと、初めから全文が検索された状態になっています(仕様です)。
検索窓に検索したい文字列を入力し、「検索」ボタンをクリックしてください。
検索窓の表示は自作フォントであり、新字体で入力すると旧字体が表示される仕様です。
AND検索(複数の文字列のすべてを含む片を抽出)やOR検索(複数の文字列のいずれかを含む片を抽出)もできます。
その場合には必ず文字列の間を半角スペースで区切ってください。
通常の文字コード(いわゆる第4水準まで)にない文字については、別の文字コードを使用しています。詳しくは甲骨文字
の一覧をご覧ください。

甲骨文字の一覧(PDFファイル。最新版 2023.03.)

なお、摸本(手書きの模写)は信頼性が低いため、データに収録していません。兆辞や習刻も収録していません(後述)。

記号等の説明

タイトル行のうち、冒頭の小文字は制作者集団、その後の大文字と数字は拓本集と片号を表しています。

a=【帥−巾】組 b=賓組 c=歴組 d=出組 e=第三期(無名組と何組)
g=黄組 k=子組 l=午組 m=その他の非王卜辞 z=不明
※制作者集団は各拓本集の分類に従って表記しているため、一部に誤りが含まれます。
 下記BとVについては、試験的にe(無名組)とf(何組)を分けています。

A=『甲骨文合集』 郭沫若主編、中華書局、1982年
B=『甲骨文合集補編』 彭邦炯、語文出版社、1999年
C=『小屯南地甲骨』 中国社会科学院考古研究所編、中華書局、1980年
D=『英国所蔵甲骨集』 李学勤・斉文心・艾蘭、中華書局、1985年
E=『瑞典斯徳哥爾摩遠東古物博物館蔵甲骨文字』 李学勤・斉文心・艾蘭、中華書局、1999年
F=『殷墟花園荘東地甲骨』 中国社会科学院考古研究所編、雲南人民出版社、2003年
G=『殷墟甲骨輯佚』 段振美・焦智勤・党相魁・党寧、文物出版社、2008年
H=『殷墟小屯村中村南甲骨』 中国社会科学院考古研究所編、雲南人民出版社、2012年
I=『俄羅斯国立愛米塔什博物館蔵殷墟甲骨』 宋鎮豪主編、上海古籍出版社、2013年
M=『懐特氏等収蔵甲骨文集』 許進雄、皇家安大略博物館、1979年
N=『東京大学東洋文化研究所蔵甲骨文字・図版篇』 松丸道雄、東京大学出版会、1983年
O=『天理大学附属天理参考館 甲骨文字』 天理大学、天理教道友社、1987年
P=『甲骨綴合集』 蔡哲茂、楽学書局、1999年、 同『続集』 蔡哲茂、文津出版社、2004年、 同『三集』中央研究院歴史語言研究所、2022年
Q=『甲骨【てへん+并】合集』 黄天樹主編、学苑出版社、2010年、 同『続集』2011年、 
  同『三集』2013年、 同『四集』2016年、 同『五集』2019年
R=『北京大学珍蔵甲骨文字』 李鍾淑・葛英会、上海古籍出版社、2008年
S=『中国社会科学院歴史研究所蔵甲骨集』 宋鎮豪・趙鵬・馬季凡、上海古籍出版社、2011年
T=『酔古集』 林宏明、万巻楼、2010年
U=『契合集』 林宏明、万巻楼、2013年
V=『旅順博物館所蔵甲骨』 宋鎮豪・郭富純主編、上海古籍出版社、2014年
Y=最大片がないものの通し番号。『十五種甲骨集同片綴合表』(落合淳思、朋友書店、2018年)からの改編・追加あり
※M以降は他の拓本との重複が多くあります。

上記中、ACDMに収録されたもの以外はすべてデータ化しています。
ACDMについて検索したい場合は、別サイトへどうぞ。ただし甲骨文字の字形は一部しか表示されません。
なおACDMは姚孝遂主編『殷墟甲骨刻辞類纂』(中華書局、1989年)でも検索できます。

おもな用語・記号について
兆辞……「二告」や「小告」など、占いの際にひび割れが発生した状況を記したもの。
卜数記録……同一の対象を占卜した際に、数字で何回目かの占卜を記したもの。
偽刻……近代の偽作。一部は出土した殷代の甲骨に文字を彫り込んだものもある。
習刻……未熟な職人が彫刻の練習をしたもの。
※兆辞・卜数記録・偽刻・習刻は甲骨占卜の内容ではないため、文章として入力していません。
+……甲骨片が綴合できるもの。
~……甲骨片は綴合出来ないが、同一片と推定されるもの。

甲骨文字全文検索データベースへは、下のボタンをクリックしてください。



【不採録片について】
以下の諸片は全体が誤綴合の可能性が高く、採録していない。
A-01832,A-09596,A-33469,B-01458,B-01560,B-01567,
B-02040,B-02413,B-02417,B-02590,B-03985,B-04110,
B-05124,B-05132,B-06553,B-06685,B-06914,B-07242,
B-07926,B-09046,B-09294,B-09557,B-10520,B-10608,
B-10642,B-10976,B-11730,B-12813,B-12894,P-00006,
P-00171,P-00314,P-00315,P-00336,P-00339,P-00348,
P-00365,P-00480,P-00508,P-00548,P-00604,P-00620,
P-00638,Q-00071,Q-00194,Q-00211,Q-00348,Q-00484,
Q-00589,Q-00590,Q-00641,Q-00747,Q-00923,Q-00985,
Q-01016,Q-01128,Q-01149,Q-01193,Q-01205,U-00044,
U-00130,U-00340,

以下の諸片は摸本のみの綴合、または既存片と摸本との
綴合のため、採録していない。
P-00545,P-00596,P-00619,P-00621,P-00628,P-00633,
P-00647,P-00648,P-00650,P-00696,P-00704,P-00709,
P-00734,Q-00755,U-00245,U-00323,U-00343,U-00357,
U-00365,U-00368,U-00371,U-00372,

そのほかの片でも、摸本部分や誤綴合部分は除いている。
Q-01050は周原甲骨の綴合であり、対象としていない。

また、以下の諸片は原典に拓本が付されていない。
M-00051,M-00738,M-01040,M-01146,M-01199,M-01249,
M-01254,M-01271,M-01278,M-01485,M-01490,M-01508,
M-01627,M-01887,